【6月29日生まれの偉人】星を見上げる理由をくれた男──アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
1900年6月29日、フランス・リヨンに生まれたアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ。彼の名前を聞いて、あの金髪の少年の姿を思い浮かべる人も多いでしょう。そう、彼こそが名作『星の王子さま』の作者であり、飛行士としても知られる“空と物語”の探求者でした。

✈ パイロットとしての顔
サン=テグジュペリは若くして飛行に魅せられ、郵便飛行士としてアフリカや南米を飛び回りました。当時の航空は、今のように整備されたインフラなどありません。空は、彼にとって命がけの冒険の舞台でした。
彼はこうした飛行体験をもとに、小説『夜間飛行』や『人間の大地』を執筆します。人間の孤独と尊厳、そして空の過酷な美しさが、彼の筆からほとばしります。
📘 『星の王子さま』の誕生
1943年、サン=テグジュペリは『星の王子さま(Le Petit Prince)』をアメリカで出版しました。この作品は、子どものための寓話のように見えて、実は深い哲学と人生の問いを含んでいます。
「大切なものは、目に見えない」
「君がバラの世話をしてきた時間が、君のバラを特別なものにしたんだ」
このようなセリフは、読者の心に長く残ります。サン=テグジュペリが、人生と孤独、そして人とのつながりにどれほど真剣だったかがわかります。
🌌 消えた飛行士
1944年7月31日、彼は偵察飛行任務に出発し、地中海上空で消息を絶ちました。遺体も機体も見つからず、長らく“空に消えた作家”として伝説的な存在となりました。
2000年に入ってから、彼の飛行機の一部がマルセイユ沖で発見され、その謎が少しずつ明らかになりつつあります。
💫 いまも星空に語りかける
サン=テグジュペリは、作品の中で「星を見るとき、そこに王子さまがいると感じられる」と語りました。彼自身が星になったかのように、今も多くの人が夜空を見上げるたびに、あの小さな王子と作者を思い出すのです。

